涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



本当に、なに言ってるかさっぱりだけど、あったまきた!


教室に戻ると机の上にカバンをバーン!と叩きつけた。



「なんのことかちゃんと説明しなさいよ」


「だ…だって真理ちゃんがいるのに、麗矢は咲夜ちゃんに優しいし……」


「圭都だって、咲夜ちゃんのこと特別扱いしとるやん……」



ふーん?

みんなの目にはそういう風に映ってるんだ。



「言っとくけど、私、二人のことたぶらかしてなんかないから」


「…………」


「特別な人になりたいなら、私にいちゃもんつけるんやなくて!本人に告白したらいいやん!!」



叱るように怒鳴ると女子たちが「はい……」と小さな返事をした。


ばりムカつく。

でも……



「ごめん。言い過ぎた……」