私のことを心配そうな顔で見つめる彼にときめきながら「そんなに心配せんで」と冷たくあしらった。
ダメよ、期待しちゃ。
これはレイの優しさなんだから。
「咲夜が倒れたら今度は俺が保健室まで運んでやるけん!!」
そう力こぶをつくって見せる圭都にみんなで笑った。
……圭都とは少し気まずいなぁとか、少し思っちゃったりしていたんだけど。
でもそんな気まずさの壁なんて圭都は平気でぶち壊してしまった。
ほんとすごいな……圭都って。
だから。
「ねぇ、圭都のことどう思っとると!?」
「……はい?」
放課後になって女子たちが私を囲むように聞いて来たことに、すごくビックリした。
どうって……なにが……?
「好きなん?」
そう聞いて来た女子たちの目から「お願い、好きじゃないと言って!」みたいなものがひしひしと伝わって来て。
……あぁ、こいつらは圭都のことが好きなのか。
って、すぐにわかった。



