涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



あんなに可愛くていい子なのに。



「真理も結構男子から人気あったし、なんでやろーなぁって思ってて……。あいつなんて言ったと思う?」



圭都の問いに首をかしげる。


……なんて、言ったんだろう。



「わからん……」


「あいつが俺のこと待ってるかもしれんからって、言ったとよ。意味、わかる?」



不本意にもドキッとした。


そんな、私のことじゃないよね?

あいつって……誰のこと……?



「俺にはさっぱり意味わからんかった。でも、咲夜と初めて会って、あいつの様子がおかしくて、その時にパッと全部が繋がったんよ」



圭都が私の頭を撫でた。


いつの間にか止まっていた涙がまた、溢れた。



「俺にはどうすることもできんけど、相談ぐらい乗らせて」