「トイレ、行って来るね」



そう言って教室を出た理由は二つ。


一つは帰って来た真理ちゃんが私たちを見て不安にならないように。


一時間も二人きりでなにしてたんやろうって気になるはずだから……


二つ目は、



「ふっ…ふぇっ…うっ……」



どうしても涙が流れて来るから。


我慢、できなかった。



「れ、いっ……好きだよ……っ」



言わなくちゃ、心が爆発してしまいそうだった。


トイレに響く嗚咽と心の悲鳴。


どうして私は幸せになれないんだろう。


幸せって、すごく遠いところにあるよね。


どんなに手を伸ばしても届かない。


君に、この想いは届かない。


すごく、辛いよ。


私…生きたくない……