「サク、止まって」



レイに呼ばれて立ち止まる。


なに?


そして彼の綺麗な腕が私の方に伸びて来たかと思うと……


わわッ!?



「ひょっと!はなひてよ…!」



頬を緩くつままれた。うまく話せない。きっと、変な顔をしている。



「…ぷ!」


「ふはははは!咲夜!めっちゃ変な顔!ははははっ!」



私の顔を見て笑いを我慢するどころか、遠慮なく大笑いするレイと圭都の二人にはデリカシーのカケラもない。


もう!いったいなんなん!



「サクは笑ってた方が可愛いよ」


「〜〜っ!」



レイの優しい言葉と甘い声に、なんとも言えない気持ちになった。


赤くなったであろう顔を見られたくなくて、パッとレイの手を跳ね除けた。


……心臓爆発するかと思った。