空をゆびさした先を見つめると落ち着くんだ。
荒れていた呼吸が少しずつ緩和されていく。


田舎の風が、気持ちいい。

胸元まである私の髪の毛が揺れた。


……幸せになりたいと願って、

人を殺したから


今の私はこんなにも辛く、苦しいのかな。


あの時、私のしようとしたことは間違いだったのかな。


でも、だとしても……あのまま終わらせなかったら、今もあいつに私とお母さんは悪夢の中に閉じ込められて、苦しめられていたばず。



「はっ……」



息を吐くように笑った。


私はどんな選択をしても幸せになんかなれなかったんだね。


私、不幸になるために生まれたなんて言わないよね?


……あぁ、もう、ほんと。


とことんついてない人生なんて早く終わってしまえばいい。


明日私の頭上にだけ、流れ星のカケラでも落ちて来ないかな。


だって明日には笑えるようになっているとは、到底思えない。

未来に期待なんてできない。