涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



……あぁ、もう泣きたい。



「はい、席につきんしゃーい!」



先生が入って来てみんなが黒板に書かれた席順に座る。


隣の席に座ったレイにびっくりした。


……隣、なんや……。



「新入生、入場…ーーーー」



入学式が始まって、入場している時に叔父さんが「さくや!さくや!」と手を振りながら叫んでいるのが本当に恥ずかしかった。


でも、すこし嬉しいとも思った。



「麗矢!今日集まるやろ?」



下校の時間になって真理ちゃんがレイのところにやって来た。


ついでに圭都も。


カバンを持って帰ろうとした私に真理ちゃんが「あ、待って!」と声をかけた。



「咲夜ちゃんも来る?」


「え?」


「これからみんなで入学祝いでパーティするんやけど、咲夜ちゃんもどーかなぁって……」