元気そうなレイの表情を見て涙がじわっと広がった。



「さ、く……?」


「びっくりしたのはこっちやし!保健室に行ったって聞いて……っ、それで……っ」



もしものことがあったらって思うと、胸が張り裂けそうだった。



「ごめん、サク……」



私の手を引いて優しく抱き寄せるレイが頭をポンポンとしてくれた。


……ダメだ。

私が泣いたらレイが辛くなる。



「ごめん。眠たくなったから寝に来ただけやけん。クラスのやつらにもちゃんとそう言ったんやけどなー」


「保健室って聞いた瞬間こっちに来ちゃったから……」


「ふは!あんま可愛いこと言ってると襲うけんね」


「……襲っても、いいよ?」



それまで笑っていたレイの顔が急に引きつる。


大胆な発言だってことは、自覚してる。

恥ずかしくて消えちゃいたいぐらい。


だけど……

レイとの時間が残り少ないなら、私はレイと結ばれたいと思ってる。



「本気で言ってる……?」


「本気だよ」



レイの左胸を、両手のひらで触れてみる。


……ちゃんと動いてる。