涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



「……でね?真理が歌うとママたちがリアルジャイアンや〜なんて言うとよ?」


「なんそれ、ばりうける」


「もうばりショックやし〜」



……なんて、くだらない話をしながらバスが5つ目のバス停にとまるとバスを降りた。


田舎じゃ遊べる場所なんてそうそうないから。

都会までバスで遊びに行く。


今日は真理ちゃんとショッピングモールに行く約束をしていた。



「到着〜!サクちゃん、今日は買い物付き合ってね!」


「うん。任せて」



いろんなお店をまわって、真理ちゃんはサンダルとバックとワンピースを買っていた。



「サクちゃん、こっちとこっちどっちがいいかいなー?」


「んー……こっち?」


「やっぱり?真理とサクちゃん好み似てるよねっ!」



無邪気に笑う真理ちゃんに微笑みかえした。


……うん、好きな人かぶるぐらいね。

とは言わんかったけど。


ここまで真理ちゃんと仲良くなれるとは思わんやった。