涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



なんで……もう寝てるかと……



「何時かわかってんのって聞きよっちゃん!!15才の女の子が、こんな時間まで外を出歩いていいと思いよーと!?」


「…っ……」


「電話も何回もかけよるのに出らんし!!どれだけ心配したと思っとうとね!?」



そりゃ悪かったとは思うよ。

でもそんな頭ごなしに怒鳴りつけることないやん!!


せっかく幸せな気分で帰って来たのに美紀さんのせいで台無し。



「聞いとる!?」


「……聞いとる。別に心配せんでいいけん」


「心配するに決まっとるやん!?」



耳に響くような声。

イライラが自分の中に積もっていくのがわかる。


美紀さんの言ってることは正しいと思う。

でも私にも、意見はある。



「……誰と行ったとね。女の子ばこげん時間まで外におらすとはけしからん」