涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



とりあえずみんなが見ている教室を先生と出て、レイと二人で近くの会議室に入った。



『どうしたと、二人とも』



イスに座って先生が私たちに聞いて来る。

嗚咽を我慢すると、肩があがった。



『サクね……レイにきらわれたと思ったと……』



やから一緒に帰ろうって誘われてすごくうれしくて。



『ごめんね、レイ』


『ううん。俺こそごめんね』



後にも先にもこんなに大きなケンカはしたことがない。


たぶん、レイはあの時私がなんであんなに怒ったか、理由は知らない。


レイが大好きやったから。

他の女の子からもらったクッキーを食べて、嬉しそうにしてるのが、イヤやったんよ。


小さい頃からレイのことが大好きやったんよ。


レイは小さい頃から私の最愛でした。


だから、

生まれて初めてのキスがレイで本当にうれしかったの。