涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



「最近どう?」



その質問、アバウトすぎてどう答えていいのかわからない。


あの時みたいに過呼吸にはなってないか……って話?


レイのこと諦められたかって話?



「……ふつー」



適当に答えた。



「よかった、普通か。最低だったんが少し上がったなっ」



笑顔で言った圭都に少しだけ驚く。


……なんてポジティブなの。



「人生辛いこと忘れたもん勝ち。どうせなら楽しんだ方がいいやろっ」



眩しいな……って思った。


レイが優しい木漏れ日のよう太陽だとしたら

圭都はサンサンと照りつける真夏の眩しい太陽。


私は二人のようには輝けない。



「あのさ……」


「ん?」



メロンパンを食べていた圭都がちょっとうわずったような声を出した。


心なしか少し挙動不審。


……なんなん。