俺は心がからっぽのまま冬休みを過ごしていた。 あの人に会う前は、こうやって一人で過ごす時間が好きだったのに 今は寂しい。 寂しくてたまらない…。 もうすぐ冬休みが終わる。 俺は最後の高校生活をどう過ごしたらいいんだろう…。 気がつけば、あの人が現れてからの俺の頭の中は あの人でいっぱいになってた。 あの人に会うためのホームルーム。 あの人に名前を呼ばれるための出欠。 あの人に会いに行くための廊下。 あの人を待つための図書室。 あの人に会えない学校に 俺はなんのために行くんだろう…。