『私、やっぱり渉の口からちゃんと聞いた方がいいな…
…聞きたくないけど人から聞かされるよりは絶対マシだもの。』





帰り道を歩く真由美が不意に口に出した言葉の意味を少しだけ考える。




「…告白されたら…の話し?」





『うん…。後で誰かに知らされるよりは、渉からちゃんと断ったって言ってもらった方が安心するから。』




「わかった。これからもちゃんと話すよ。
少し嫌な思いはさせちゃうだろうけど。」





『うん。でもきっともう平気よ?私が彼女よ!って少し自信持たなくちゃね。』




きゅっと繋いでた手に力を入れて意気込む真由美に笑みが零れる。





「はは。じゃあ俺はどうしたらこれ以上告白されないか考えてみようかな。」