『純粋に気持ちだけ伝えたかったって子もいるんだと思うわ。言ってスッキリしたいって子もいるんだと…思う。

けど…きっとそうじゃない子もいるわ。
私より自分の方が渉と似合ってるって思ってる…んっ』





真由美の顎を持ち上げて、強引に口を塞いだ。



だってこれ以上聞いてたくなかったから。




「似合うとか似合わないとか…関係ない。」




駄目だ…真由美の考えにちょっとムカついてキツく言ってしまう。




『真由美の言い分わからなくもないよ。でもっ!どうしていつまでも周りばかり気にする!?』





「だって…」



顔を歪めて何か言おうとしたけれどそれを遮って続けた。





「真由美は、周りが全員反対だって言ったら、俺と別れるの?そんな気持ちで付き合ってたの!?」


『そんな訳ないっ!!』



首を横に振りながら、叫ぶ真由美に少し微笑む。