「だって…」


話そうとしたときに最後の鐘が鳴った。
図書室の当番を終える鐘の音。



『やだ。まだ本片付け終えてなかった。』


「明日の当番にやらせればいいよ。今日はもう帰ろう?」


渋る真由美の手を引いて図書室に鍵をかけて、職員室へと置きに行き学校を後にする。





『ねえ、さっきの続きなんだけど…私そんなに溜め込んだ顔してた?』




手を繋いで隣を歩く真由美は聞きずらそうに尋ねてくる。



「うん。真由美そういう時作り笑いになるんだよね。
…真由美は、俺が告白されたって話は聞きたくない?

さっきその話したとき、平気って言ってたけど、全然平気そうな顔してなかったから…」




そう言うと真由美は俯いて立ち止まってしまった。