「俺は真由美とが初めてなのに、誰に教わったの?なんて、ショック…」





項垂れて言う俺に焦りながら弁解を始める真由美。





ほんとはそこまでショック受けてないんだけど、こうなったら何がなんでも真由美からキスしてもらいたい。




だからわざと大袈裟に凹んだフリをして、真由美の出方を伺った。





『ごめんね?だって、初めてなんて思いもしなかったから…
言ってくれなくちゃ渉の心の中まではわからないわよ…』





「…それは俺も一緒だよ。さっきだって真由美がどうして泣いたのかわからなくて相当パニくったんだから…」





ヤキモチ妬いて泣いてたなんて嬉しい理由だったけど…





『そうね…私たちもう少し言葉で伝え合う事も必要だったのね。

その日の出来事を言い合うんじゃなくて、思ってる気持ちを素直に言う勇気が必要だったのかもね』