まどかの家に辿り着くまでずっとおかしそうに、笑ってて、途中何度も転びかけたり、向かってくる自転車に気付かなかったり。





その度俺は、ハラハラしっぱなしだったけど。





ずっと俺を嬉しそうに笑いながら見上げて歩いてくれるから、何にも言えなくなっちまう。





俺、まどかに弱えーな。





しゃあねえか。俺が言ったんだしな。
俺だけ見てろって。






『送ってくれてありがと!また明日ね!』





手を離して小さく振るまどかに、片手をあげて答え、歩き出す。





『祐介!言い忘れてた!』




後ろから声が聞こえて振り替えると、パタパタ近づいて来て辺りをキョロキョロ見回して手招きする。





「…?。聞かれちゃまずい話?」





身を屈めてまどかの口に耳を近づける。





ふわッと両頬を掴まれて




チュッ





小さく口元から鳴った音と柔らかな感触。





驚いた顔をする俺に、これでもかって真っ赤な顔をしてるまどか。