ホンキの恋 【ヒミツの恋続編】

教室へ入ると俺はまどかの手を離し自分の席へとむかう。




そしていつものように座るなり机に突っ伏し、周りの景色を遮断しようとした。



『おはよ中川!』




爽やかな声が後ろから聞こえて振り返る。




そこには何がそんなに楽しいんだって位、ニコニコした小林が後ろの席に座りながら俺に笑いかけてる。




「…うっす。」




振り返って見てシカトはさすがに失礼だよな。




そう思って一応挨拶を返してまた前を向いた。




先週、席替えをして俺の後ろになった小林。




コイツがやたらと俺に声をかけてくる。




今みたいに挨拶だったり、他には『次は移動教室だよ』とか『宿題提出した?』とか…




俺が寝てて聞いてないと心配してなのか、聞いてもないのにやたらと親切に話しかけてくるお節介なヤツ。