ホンキの恋 【ヒミツの恋続編】

ムッとしあう2人に奥さんは苦笑い。




『ん?どうした?』




タイミングよく部長が部屋着に着替えて戻って来てくれて、ハッとする松嶋と…




『べつに何でもないわよ!
お母さん、鰈の煮付け見てくるね。』





そう言って台所へとスリッパをパタパタ鳴らしていなくなる。





不思議そうだった部長は裕美の背中を見つめて急にデレッとした。





『最近な、妻の家事手伝いをよくするようになってきたんだ。なあ?』





ビールを出してくれてる奥さんに相槌を促すと、




『ふふ、そうなの。急に‘料理教えて!’ってね?
何にも作れないような子だったのよ?

急にどうしたのかしらね?』





部長にビールを注ぎながら、話してくれた内容に、頬が緩んでくるのがわかった。





裕美、もしかして…




俺のために?





料理覚えるために、俺と会えなかったのか?