『…やだ。』




差し出した手を握ろうとしない裕美に首を傾げた。




『歩きずらくても…さっきのがいい…』




うつむいてモジモジしながら呟く姿に、からかった時とは違う笑みが出てきた。



「でも、裕美カチコチでぎこちないし。」




そう言うと顔を勢いよくあげて





『もっと…く、くっついてたいの…』





最初は勢いよく話し始めたのに、どんどんと小さくなってく声と縮こまる体。





素直すぎる裕美の言葉ににやけてしまう。




「じゃあこうしようか?」




腕を差し出して待つ俺をキョトンと見つめていたけど、理解したのか嬉しそうに俺を見つめてくれた。