「それに高校生はもうじゅうぶん大人の部類に入ってるよ。」




じゅうぶん大人…女は16歳で結婚できるんだからな。




松嶋をシカトして残りの仕事を片付けようとパソコンのカーソルに手を沿えた。



『谷口くん、本気なの?』



「…だったら悪いかよ。」



じゃなきゃ、上司の娘になんて手出ししねーよ。





『大人って言ってもまだ未成年なのよ?』





は〜…うるせーなあ…



こんなんじゃいつまで経っても仕事片付かねーよ。




カーソルでデータ保存を選択して、そのまま終了させる。




『谷口くん聞いてるの?』




「聞こえてるっつうの。未成年な事くらいわかってるよ。
でも松嶋にはカンケーないだろ?放っとけよ。」