ジリリ…




大きなフロアに鳴り響く定時を知らせる音。




その音を聞いて、残ってたあと少しの仕事を急ピッチで終わらせる。




ヤベー。裕美もう待ってるよな…





携帯を取り出して、少し遅れるとメールを打つ俺の耳元で





『ロリコン…』





ボソッと呟き座ってた俺を腰に手を当てて見下ろす松嶋の冷ややかな顔が目に入った。





「…何だよ。ロリコンって…」





『言葉の通りよ。10歳近く離れた女子高生に手出して…。』





チラリと部長の席に視線を移し、席を外していない事を確認して話し始める。





「10歳も離れてねーよ。8歳だ。」





そう言ってメール文を完成させて送信、携帯を閉じた。