ねぇ、もう一度。




そんな私を見て菜々は、



「え?高崎くん目当てでこの高校にいたんじゃないの?」



と、聞いてきた。



「高崎くんのこと、今日初めて知ったよ?菜々知ってたの?」



その言葉を聞くなり、菜々の顔は明らかに驚いた顔になっている。



「知ってるも何も、高崎くんって有名人でしょ?陸上してるのに知らないとかあるわけ?」



「知らないものは、知らないもん……。」