いつまでも君が好き

 私の……好きな人は……。

 こんなこと、少なくとも今は言えやしないけど……。

 私ね、実は……。

 準斗の、こと……。

「おーい、ちょっと大丈夫?」

「うわっ!?」

 どんな言葉を口にしようか迷っていると、準斗が私の顔を覗き込んできた。

 いきなり目の前に現れた、男の子の顔。

 それは、私が大好きな、かっこいい準斗の顔だった。

 意識なんてしていないのに、つい目が合ってしまう。

「穂乃果? 何そんなに真剣になっちゃってるの?」

 にこっと子供っぽい笑みを浮かべる準斗。
 へ……? 『真剣になっちゃってるの?』って……?

 私は顔をそむけながら、呟くように言う。

「だ、だって準斗が、『好きな人いる?』って、聞いてきたから……」

 すると準斗は、ゆっくりと顔を戻し――、

「ぷっ、あっははははは!」

「ちょ、な――」

 いきなり笑い出した。

 電車の中なので声量は落としているが、目に涙が浮かんでいる様子から、かなりツボにはまっているのだと考えられる。

「い、いきなりどうしたの!? 何がそんなにおかしいの!?」

 自分の言ったことがバカにされたみたいで、少しムッとした。

 それでも、日頃から他人には強い口調を向けられない私は、控え目に攻撃する。

 しかしそれだけでは、準斗の笑いは収まらない。