麻里奈が女にしてはでかいのか、莉舞が小さすぎなのか。

まぁ、どっちもだな。

「てか、なんで俺たちの名前を?」

麻里奈に抱きつかれている、莉舞に聞くと。

「昨日の入学式のとき、あの…その、髪が目立ってて…、知り合いに名前を聞いたの…」

「あぁ、これか」

ん?でも俺、金髪に染めたの入学式終わってからだよな?

「茶髪でも目立ってた?」

「その…」

莉舞はそこで俯いてしまう。

「?」

なんだ、そこで止められたら気になるじゃないかっ!

やっと顔をあげたと思ったら、真っ赤な顔で言った。

「か、カッコいいなぁって思って…」

「どこが!?」

「なんでお前が言うんだよ」

莉舞の言葉に一番に反応したのは、麻里奈だった。

「そ、それに、麻里奈…も、可愛かったから…。美男美女でお似合いって…」


「も~、莉舞のほうが可愛いし!」

「お前、莉舞にデレすぎだろ」

「可愛いもの大好きだから」

ひでぇなぁ、麻里奈。
俺にはいつも罵倒しかしないのに。

莉舞が俺のことカッコいいって!
めっちゃ嬉しい!


「そ、そろそろ、教室、行く?」

「あ、そだな!」

莉舞のその言葉に、ずっと門のとこで話してた俺たちは、教室に向かうことになった。

「てか、莉舞は何組なの?俺と麻里奈は残念ながら一緒で…」

「なによ残念ながらって!隼人の秘密バラすわよ」


それだけは勘弁だ!

「えぇと、光栄なことに麻里奈と同じクラスで、D組なんだけど」

「ほんとっ!?私もだよ!」

「まじっ?楽しくなりそー!」

「やった、莉舞と一緒~!」


てか、絶対うるさいな、俺たち。笑