今宵、満月昇る頃。








?「やぁ……今日も相変わらず醜いね…。」





────────鎖で何重にも巻かれた、

まだ10代の少女。






『…………………………。』


少女は男に何も答えない。


そもそも答えられるはずがない。


……………少女は気を失っているのだから。






その様子を見た男は

わざとらしくため息をつく。



?「はぁ…………ご主人様である俺を

無視するなんて酷いじゃないの………。

そんな悪い子にはお仕置きだよ?」



そう言ったかと思うと、男は突然

懐からおもむろに拳銃を取り出すと、









───────バンッッッ!!!






─────なんのためらいもなく、

少女の右肩を撃ち抜いた。