蒼の奥には見覚えのある工学部の男性が数人いて、蒼を指差して笑っている。
「蒼、だっせー!」
「酒癖悪ぃんだよ」
「中山、ごめん」
蒼はそう言ってふすまをまたぎ、丁寧に直す。
そして、再び生ビールを持ち、中山さんの隣に腰を下ろした。
部屋の中に沈黙が訪れる。
中山さんは首をさすって苦い顔をしていて。
そして、みよちゃんは頬を染めて目を見開いて蒼を見ていた。
蒼に会った人は大抵こんな顔をする。
それはFの碧がクールでカリスマでかっこいいからだ。
そして、この沈黙を破るのは……
やっぱり蒼だった。
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