「あいつ、ファンに手ェ出したりしたら……」



「俺は?」




蒼は相変わらず星を眺めながらそう言った。





そこでふと思った。

今となっては蒼は当たり前の存在になっている。

だけど……

出会った当初は全然違った。

蒼は当時人気絶頂の大スターで、あたしはにわか熱狂ファンだった。




何だか懐かしい。

そして、あの頃のことを昨日のように覚えている。