ライブの後の打ち上げ。
対バンの怖い兄ちゃんたちのバンドと打ち上げをする。
その中の金髪が、俺の隣に来た。
「おい。てめぇら、人のファンを奪いやがって」
怖い。
関わりたくない。
ここは素直に、
「ごっ……ごめんなさ……」
謝ろうとすると、優弥に背中をつねられる。
ヤバい、優弥はいつもメンバーを監視している。
恐ろしい。
だから俺は咳払いして、言い直す。
「仕方ねぇじゃん。
実力なんだから」
俺はもう無理。
助けて、優弥!
案の定金髪は怒って、
「てめぇ、ふざけやがって!」
俺の胸ぐらをぐいっと掴む。
そして、拳を振りかざした。
絶体絶命。
俺、ボコボコにされる。
そう思ったが……
「いいのかよ、殴って」
俺に碧が乗り移る。
「俺を殴ってもいいけど、無駄な騒ぎになるぞ」
金髪は拳を握りしめたまま、俺を見る。
「暴力とか、マジでだせぇ」
何言ってんの、俺!!
泣きそうだよ。
だけど……
金髪は拳をしまい、俺を睨み、悪あがきの一言を吐き出した。
「……ガキが」
そっか、俺、やっぱガキなんだ。
どんなに頑張っても、ガキなんだ。
なんだか少しショックだよ。



