「唯ちゃん!」
再び蒼の声で我に返った。
あたしの馬鹿!
また考えすぎて、自分の世界に入っていた。
だけど、蒼はその綺麗な顔を、ずいっとあたしに近付ける。
例外なく胸がドキドキしてしまう。
そして……
触れたい。
蒼に触れて、その温もりを確かめたい。
強くそう思う。
二児の母になってまで、あたし、何考えてんだろう。
「唯ちゃん、どうしたの?
言わなきゃ分かんないよ?」
蒼はそう言って、あたしの手を優しく握る。
あたしの手から電流が流れ、体を甘く痺れさせる。
それはまるで甘い麻薬みたいで、蒼を求めて止まない。



