「俺、嫁さんのこと、大好きなんだよね」
俺は静かに言っていた。
モデルは驚いて俺を見て、隆太とカズは鼻で笑う。
「今、妊娠していて入院していて。
だから本当はこんなところに来てる暇ねぇんだ」
「じゃあ、なんで来たんですか?」
モデルは怒ったように言う。
ほらね、分かってくれない。
やっぱり俺の苦手な部類の女性だ。
「玄に無理矢理引っ張られただけだ」
俺はぶっきらぼうに言い放った。
空気読めない俺。
嘘でも楽しめばいいのに。
でも、そんなことが出来なかった。
俺には唯ちゃんがいればいい。
他の女性なんてどうでもいい。
「ごめん、コイツ、頭おかしいからさ~」
賢一はそんなことを言って俺の頭を叩く。
「久しぶりのコンパなのに、付き合い悪ぃな」
「ごめぇん、賢一。
やっぱ俺には合コンなんて無理だぁ」
いつものノリでそう言ってしまった俺を見て、女性たちは驚いた顔をする。
そして、乾いた笑いを浮かべた。
分かってるよ、この反応。
昔から散々見てきた。
こんな愚かな俺を見て、
「……大変だな」
カズが同情してくれる。
隆太は面白そうに笑っていた。



