家に帰ると珍しく唯ちゃんはいなかった。
会社の同僚とご飯に行くとメールがあって。
なんだか寂しくなってしまう。
あぁ、唯ちゃんと話がしたいな。
バカなことを言って、笑いたいなぁ。
いつもは俺がフラフラ出歩いていて、唯ちゃんにこんな寂しい思いをさせていたんだ。
今になって改めて感じる。
俺、駄目な男だったよね。
唯ちゃんが優しいから、唯ちゃんに甘えていた。
もっとちゃんとしなきゃ。
唯ちゃんが俺に愛想尽きる前に。
何となく見つめていた唯ちゃんの本棚。
そこに綺麗に並べられているFのCDやDVD。
「何で買うんかなぁ」
いつもの台詞を呟き、俺は手を伸ばしていた。