「じゃ、あたし帰るね」 紅さんはそう言って鞄をかける。 「ありがとうございます」 お礼を言うあたしとは反対に、蒼は 「ねーちゃん。 柚ちゃんと柊くんに乱暴しないでよぉ」 なんて失礼なことを言う。 「何言ってるの、蒼! 紅さんが手伝ってくれるから助かってるんだよ」 慌ててそう言うと、蒼は頬を膨らませ口を尖らせる。 こんな蒼が大好きだ。 柔らかくて、無邪気で。 だけど、芯はしっかりしていて大人。 あたしね、ママになっても蒼が大好き。 柚と柊と同じくらい、蒼も大好き。