「何って?
中山とご飯。
その後、唯ちゃんのお見舞い」
「昼からの予定は?」
「ムカつくからブッチする」
「……ブッチ?」
信号が青になり、アクセルを踏む戸崎さん。
いつもの笑顔で前を見て、艶さんに言う。
「俺、遠藤先輩に怒ってんだけど」
「はぁ?」
「俺の仕事組んだら、詳細教えてよね。
散々だったんだけど」
「……んだと?
今日の仕事とかお遊びだろ。
お前には楽勝だろ?」
「シャラーップ!!」
戸崎さんは大声で叫んでいた。
叫びながら、ハンドルをバンバン叩く。
相変わらずの馬鹿なノリ。
さっきのカッコイイ碧は幻影だったのか。
「てめぇこそ黙れ。
つーか、金が欲しいなら黙って馬車馬のように働きやがれ」