女性は、隣県から来たOLだということ。
Fはデビュー当時から好きで、結婚するなら碧似の人だと豪語した。
少し年上の男性はミュージシャンを目指すフリーターだった。
少しイカツイ兄ちゃんだった。
そして……
「ななな中山です。
……ととと都内の会社員です」
何上ずった声出してるんだよ、俺。
こんなんじゃ、碧と結婚したい女性と同じじゃん。
そう思いながらも、震えてマトモに話せない。
そして、それ以上自己紹介も出来ずに終わった。
はぁー、何やってんの、俺。
疑問ぶっこむ予定じゃなかったのか?
馬鹿の戸崎さんなのに。
きっと、内心ニヤついてるのに。
……なのに、碧としての彼を見ると、震えが止まらないんだ。



