お腹の痛みはみるみるうちに強くなる。

ギューっとお腹を絞られるような痛み。

言われなくても分かった。

これが陣痛だと。

陣痛の合間に時々動く子供たち。

それだけが救いだった。







小野先生はエコーを見て、困った顔であたしに告げる。




「赤ちゃんの向きが良くないです。

このままだと、分娩時に負担がかかりすぎます」




そう言っている間にも、陣痛に合わせて弱くなる鼓動。

赤ちゃんは精一杯生きている。

そして、苦しんでいる。

苦しいのはあたしだけではない。





「帝王切開しましょう」




あたしは頷いていた。