残されたあたしと小野先生の間に、少しの沈黙が訪れる。
あー。
あたしもFのライブ行きたかったな。
きっと碧は今日も輝いているんだろうな。
なんて思った。
「戸崎、かっこいいですね」
小野先生はふっと笑いながら言う。
何言ってんだろう。
蒼がかっこいいのは、昔から。
今さら……
「奥さんのために、ひたむきに頑張って」
「え……はい」
あたしは頷いていた。
「時々申し訳なく思います。
……主人は無理をしすぎるから」
「嬉しいんだと思いますよ」
小野先生は静かに告げた。
「大切な人のために、一生懸命働けて」
小野先生の言葉が胸に刺さる。
小野先生、そんなことを言ってくださるなんて。



