え?
……なに?
幽霊?
背中がゾワッとする。
だってその声、すごく暗くてジメッとしていたから。
そして、そんな声聞いたこともなかったから。
だけど……
「麻衣子……」
再び声が聞こえ、あたしは身震いする。
あたしだけじゃない。
蒼も青い顔をしている。
そして、恐る恐るあたしたちが扉の方を見ると……
「「ぎゃああああああ!!」」
あたしと蒼は声を揃えて飛び上がっていた。
だって、そこには見たこともない男が立っていたから。
来ているパーカーは薄汚れている。
髪は乱れ、無精髭が生えて。
目は、生気がなかった。
まさしく亡霊だ。



