だけど……
「唯ちゃんが心配だよ。
お腹に双子がいて……
唯ちゃんも双子もだめになっちゃったら……」
戸崎さんは泣きそうな声で俺に言う。
「唯ちゃんがいないと、俺は何も出来ない」
「戸崎さん……」
「唯ちゃん……大丈夫だよね?」
戸崎さんはすごく強いと思っていた。
精神的に、すごく。
仕事でも弱音を吐かないし、Fと掛け持ちしても難なくこなしている。
怒られても忍耐強いし、イエスマン。
それなのに、Fの仕事も完璧にこなしている。
そんな戸崎さんなのに……
奥さんのこととなればこれだ。
戸崎さん、本当に奥さんが好きなんだな。
「大丈夫ですよ、絶対」
俺は言葉に力を入れた。
「奥さんはもちろん、お子さんだって戸崎さんに会えるのを楽しみにしているはずです!
超カッコいい父親に会えるのを……」



