ー蒼sideー
「えーっ!
北野さんって……
本当なのぉ?」
俺は思わず聞いていた。
「碧風に言うと?」
「マジすか?
ちゃんちゃらちゃらちゃらちゃら……」
一人で激しくボケた俺に、中山さんは
「俺、つっこまないといけないですか?」
顔を歪ませてそう言った。
こんないつもの風景が中山の家で繰り広げられていた。
どうして中山の家かというと……
「北野さんの結婚式の余興、そろそろ本気でやらなきゃ」
ということだ。
だけど中山は、
「戸崎さんはやらなくていいです」
なんて諦め顔で言う。
俺のこと考えてくれているのは分かるけど、失礼な人だ。