この質問をするたび、麻衣子ちゃんは嫌な顔をして、言いたくなさそうに口をつぐんだ。 だから、それ以上聞けなかった。 今日も麻衣子ちゃんは何も言わないと思っていた。 だけど…… 「蒼ってバカだよね。 でもね…… あたしの元カレのほうがもっとバカ」 遠くを見つめてそう言った。 「麻衣子ちゃんの元カレ?」 麻衣子ちゃんは黙って頷く。 そして、再び口を開いた。 「本当はまだ解決してない。 元カレが家に居座っていて、帰りたくないんだ」 麻衣子ちゃんの瞳は涙ぐんでいた。