結局、中山さんは散々文句を言って帰っていった。

蒼はいつもの笑顔で中山さんを送り出していた。





「戸崎さん。

会社の球技大会、もちろん来ないですよね?」



「え?もちろん行くよ」



「そうやって自分を追い詰めるのやめてください」



「酷いなぁ。

来ないでとか言われて、俺、嫌われてるなぁ」





蒼はわざとそんなことを言っていた。

蒼は知っているから。

中山さんは蒼のことが大好きなことを。