「戸崎さん、いい加減ウザいんです」 あたしたちの家で、テレビの前に座って、中山さんがテレビを睨んでいた。 「どうしたのですか?」 耐えきれずそう聞くと、中山さんの愛情溢れる愚痴が飛び出す。 「最近やたら忙しそうにしていて。 それで気になってつけていたんです。 そうしたら、休憩時間に艶さんに電話していて……」 気になってつけている中山さん。 やっぱり蒼が大好きなんだ。 笑いそうになったが、ぐっと我慢した。