俺のファンが、妖怪に生卵を投げつけた!?
そういえば、最近家の周りでやたら人に話しかけられたり、写真を撮られたりした。
この家がバレてることは知ってたけど……
ちょっと怖いファンの人たちまで集まってきているんだ。
Fや碧を好きでいてくれるのはすごく嬉しい。
好かれる筋合いなんてもうないと思っていたから。
だけど……
プライベートをかき乱したり、人に危害を加えたりするのはいけないよね。
「ごめん……」
思わず妖怪に謝る。
妖怪は俺をゴキブリを見るような目で見て、フンッと鼻を鳴らした。
「あたしは別にいいんだけどね。
唯ちゃんがやられたらどうすんの?」
……え?
「あんたの子がお腹にいるのに、怪我させられたらどうすんの?」
そっか……。
俺、何も考えていなかった。
妖怪がやられるなら、唯ちゃんにも手出しされるかもしれない。
それは絶対いけない。
何としても、唯ちゃんを守らないと。
……唯ちゃんと子供を守らないと!
「決めた。引っ越す」
俺の言葉に、妖怪は黙って頷く。
そして、俺にこう告げた。
「あたしも仕方ないから新しい居場所探すか」



