清潔な白いフロアに置かれたソファー。
そこにいるのは大体が女性。
そして、その中の大半が大きくなったお腹を大切そうに撫でていた。
「唯ちゃん?大丈夫?しんどくない?」
蒼が心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「うん……大丈夫……」
そう言いながらも、あたしは胸元を押さえた。
意識したらするほどおかしかった。
どんどん変になっていくあたしの身体。
だるさに加え、胃の中が掻き回されたような気分を味わう。
油断したら、朝食が食道を逆流しそうだった。
こんなに症状があるのに、どうして気付かなかったんだろう。
……いや、想像妊娠だったらどうしよう。
せっかく……
せっかく赤ちゃんが来てくれたと思ったのに。