蒼はパタパタと寝室に入り、そして分厚い本を手に戻ってきた。
そして、それを無造作にあたしに手渡す。
「明日発売だけど、良かったら読む?」
「え?」
思わずそれを受け取ってしまう。
「俺、途中までしか読んでないけど」
蒼はそう言って、いつもの明るい笑顔を浮かべる。
その笑顔を見て、何だか少しほっとした。
だけど……
「俺、明日仕事早いからもう寝るね。
唯ちゃんも適当なところで寝なよ」
そう言って、あたしに背を向けた。
何だかおかしいと思った。
蒼の笑顔さえ、作り笑いのような気がした。
優弥さんの暴露本って……
蒼を悲しませるような本なの!?
もしそうなら、いくら優弥さんだって、許さないから!
あたしはその本に目を落とした。



