「そうだ、蒼。
食後のアイスないの?」
暗い雰囲気を打ち破ったのは、意外にも慎吾で。
「ないよぉ。妖怪に全部食べられた」
蒼は再び顔を歪ませる。
「アイス食べたい。コンビニ行ってくる!」
蒼はそう言って、賢一の服を引っ張る。
賢一は一人で行けよと悪態をつきながら立ち上がる。
やっぱり仲良しの三人。
こんなやり取りを見ると、少しだけホッとする。
蒼と麻衣子ちゃんのやり取りは、正直心臓に悪い。
「唯ちゃん?」
そう言ってあたしを見つめる蒼は、やっぱりいつもの優しい蒼で。
「熱あるんだから、もう寝なよ。
アイス食べたら二人には帰ってもらうから」
「うん……」
あたしはぼーっとしながら、蒼の閉めた扉を見つめていた。



