麻衣子ちゃんは、蒼のギターのあった小部屋を使うことになった。
再び目を輝かせてギターに手を伸ばす麻衣子ちゃんを見て、蒼はかなり嫌そうな顔でギターを取り上げた。
「勝手に触ったら、出てってもらうよ」
「ケチ」
「警察に言ってやる」
そう言って、高価なものは寝室に移動させていた。
あたしはそんな二人を、ただ心配して眺めていた。
麻衣子ちゃんの目的が分からない。
だから、蒼も余計イライラしているのかもしれない。
それとも……
ある考えが頭の中を巡った。
まさか……
まさかね……
そんな中……
ピーンポーン……
チャイムが鳴り、モニターの向こうには鬼の形相の優弥さんが立っている。
「うわっ」
蒼はさらに顔をしかめ、オートロックを解除した。



