そんな訳で、嵐が去って……
「疲れたねぇ、唯ちゃん」
そう言って、あたしにぴたりとくっつく蒼。
ふわりといい香りがして、触れている部分が熱くて。
頭がおかしくなりそう。
そしてそのままぎゅっと優しく抱きしめられた。
駄目だよ、蒼。
あなたに触れただけで、心臓止まりそう。
好きって気持ちが破裂しそう。
蒼はこうやっていつもあたしの心をかき乱す。
「俺、元気になったよ?」
耳元で甘い声で囁く蒼。
身体にびりっと電流が走る。
「久しぶりに、唯ちゃん食べちゃお」
出会って八年。
あたしは、まだまだ蒼に狂わされている。